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鉄塔。

写真:鉄塔
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献本御礼&読了メモ:上田朔也『ダ・ヴィンチの翼』東京創元社
tsogen.co.jp/np/isbn/978448855
*こんな人にオススメ*
・前作『ヴェネツィアの陰の末裔』面白かった!
・前作読んでないけど歴史ファンタジー大好き!
・ルネサンス期のヨーロッパを舞台に権謀術数&魔術バトル最高か

少年コルネーリオは重傷を負った男を発見し、その傷を癒して助けた。男の名はアルフォンソ。フィレンツェの密偵で、レオナルド・ダ・ヴィンチが考案した兵器を探していた! ローマ教皇、神聖ローマ帝国皇帝、フランス王……各勢力がしのぎを削るダ・ヴィンチの遺産探しが始まった……という話。

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ダ・ヴィンチの翼 - 上田朔也|東京創元社
22:38:28
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ありそうでなかなか見当たらない(気がする)、ルネサンス期ヨーロッパの歴史を踏まえたファンタジー作品です。
『ヴェネツィアの陰の末裔』と同じく、ヴェネツィアでのみ魔術師が異端として迫害されず、その力をふるっている設定がありますが、今回の主人公はフィレンツェの人々。
そう、シリーズなんですけど前作の主人公たちは登場しません。
読みはじめた当初は、えっ馴染みのキャラ出てこないの? とがっかりしたのが正直なところですが。
(イルデブランドが名前だけ出てきたのは、ちょっと嬉しかった!)

でも、この作品はこの主人公たちの視点で語られるべき内容だなとも、すぐに納得しました。
田舎でひっそりと暮らしていた少年の眼差しを通じてこそ、光はかがやき、闇は深くなる。彼の純粋な想いがあったこそ、経験豊富な密偵であるアルフォンソも心を動かされる。
……といったキャラクター同士の心の動きも重要ですが、田舎の少年だからこそ、世界は知らないものにあふれていて、我々読者も彼と一緒に「知らなかったこと」を説明されていくので、共感しやすく、読みやすさがあると思います。

22:38:37
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それに、前作を読んでいないひとがこちらから読んでも、まったく問題がないんですよね。ほとんどのひとにとっては、この二作目の方が読みやすいんじゃないか、とも感じます。

はじめに書きましたが、こういうしっかり歴史を踏まえたファンタジー小説はなかなかないので、そういうのが好きな人にはぐっと来るはず。
そういう読者さんに届けーッ! と、願っております。

22:39:09
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あっ。
たぶんまだ発売前です。
おそらく来週には書店さんに並ぶのではないかと……。