一句さん

主人公はとても想像力が豊かな人間なので「考察」することで、「記憶」を思い出したり、「結論」を確定させる事が出来る。

「記憶」や「予想」が確定されたものである、「結論」があると別の行動が取れたり、もう調べた場所でも別のものが見つけられるようになるほかに、更なる「記憶」や「予想」が出てくることがある。

「考察」するには、「記憶」や「予想」と、それを裏付けるような「所持品」が必要になる。「所持品」は証拠ともいう。

「記憶」や「予想」と「所持品」の組み合わせを、「結論」という。
「考察」は結論によって「彼」や周囲を定義する作業そのものであるが、その定義は、世界に影響を及ぼす。

ただし、主人公は「結論」を重視するあまり、「結論」と矛盾する「記憶」や「予想」を無視してしまう欠点がある。
また、「結論」は客観的なものではなく、彼の解釈とも言える点にも注意して欲しい。

つまり、別の組み合わせでも整合性があっていれば、それが結論として出てしまい、別の真実が出てきてしまう。

「考察」する上で一番大事なことだが、「結論」は嘘をつかない。また、これまで出した「結論」と矛盾するような「結論」は出す事が出来ない。

結論が客観的ではない例：
所持品「ノートとペン」+記憶「何も思い出せなかった」→結論「このノートで状況を整理すればいずれ、自分の記憶が戻ってくるかもしれない」

希望的観測が混ざっている。

組み合わせが相反する例：
金庫と宝箱が別々の鍵であり、赤い紙に言葉が一つしか書いてないとする。
所持品「赤い紙」+記憶「金庫の番号は何だろうか？」→結論「赤い紙に書いてあった言葉で金庫のパスワードが分かった」＝金庫を開ける事が出来る。
所持品「赤い紙」+記憶「宝箱の番号は何だろうか？」→結論「赤い紙に書いてあった言葉で宝箱のパスワードが分かった」＝宝箱を開ける事が出来る。

両方開けるためには別の所持品を使用して「考察」して結論を出す必要がある。無ければ、片方は開ける事が出来ない。