06:45:55
icon

「「PCR抑制論」批判」って半分陰謀論みたいになってると思ってて、PCR検査をむやみにやるべきではないって主張は特異度を保守的に見積もった上で(疫学的には)常識的な話をしていたり世界的な需要の急増で試薬の不足を恐れたりして言ってたことだと思ってるのだけど。

「「PCR抑制論」批判」の人でたまにPCRに擬陽性はないとか言ってる人がいるけど、コンタミ(検体の汚染)とか検体の取り違えとかのヒューマンエラーがないならそうだけど、実際にはそうじゃない。ヒューマンエラーの発生率って検査体制とか環境とかに左右されるから一概には言えない。

2020年の時点に立って考えると、大量検査やるとなれば検査体制も人員も変わるし、キャパギリギリまで検査しまくって人員が疲弊した時にヒューマンエラーがどれだけ増えるかなんてデータもおそらくないし、体制の違う他国のデータがどこまで参考になるかもわからない。

06:46:28
icon

2020年の時点では感染拡大がどこまで進むかもわからない(感染者が増えるとヒューマンエラーで擬陽性が出る確率も増える)。擬陽性が増えると医療や隔離施設のキャパを圧迫しかねないし、擬陽性者を隔離施設に放り込んで感染せさてしまったら本来なら人権問題(発覚することはまずないだろうけど、バレなきゃいいの?)。

だから、あの時点で特異度を保守的に(低めに)見積もること自体は軽々に批判できることではないと思う。実際には特異度は数桁単位で違っていたし(99%とか言ってたけど実際は99.999%とか)、日本の場合2021年までは感染拡大がかなり抑えられていたから擬陽性はそこまで心配する必要はなかったと言えるとは思う。

ただ、感染拡大抑制に効果のあるレベルの大量検査ができた国はおそらくないし、日本より感染抑えられてた台湾とかの一部の国は水際対策がうまくいってたってのが大きいんじゃないかなぁ。まあ台湾もオミクロンが入ってきて陥落してしまったけど。

07:38:26
icon

「感染者が増えるとヒューマンエラーで擬陽性が出る確率も増える」について補足。特異度が同じなら感染者が増える(事前確率が高くなる)ほうが擬陽性の割合は低くなるのですが、これは特異度自体が下がるという話。

コンタミでも取り違えでも陰性の検体でやらかす分には擬陽性の原因にはならないし、陰性の検体同士でコンタミしたり取り違えたりしても結果は同じなので、ヒューマンエラーの確率が同じでも感染者が少なくて大半の検体が陰性の場合は特異度は高くなり、逆に感染者が増えて陽性の検体が増えると陽性の検体でやらかして擬陽性になる確率が増えるので特異度が下がる、という話です。

08:04:04
icon

なお、大量検査で防疫と経済活動が両立可能かというのもよくわからなくて、両立のためには検査で陰性の人は自由に活動できるというのが前提になるけど、すると今度はPCR検査の感度が問題になって、これは70%くらいだから30%くらいは感染してるのに陰性って出てしまう(偽陰性)。この人たちが自由に動いて大丈夫なのか。

偽陰性の人たちのうち検査のタイミングの問題で陰性になってる人たち(感染後検出可能なレベルまでウイルス量が増えてない時期に検査した)については例えば毎日検査することでなんとかなるかもしれないけど、そんなことが可能なのかどうか。少なくとも先進国で国単位とか自治体単位でそこまでやれたとこないと思う。

このへんちゃんとシミュレーションした研究ってあるのかな?

08:44:56
icon

@carrion_crawler 誰がいつ何を言ったかちゃんとトレースできてないので、たぶん、ですが、元々は「大量検査にはパラドックスがあるから拙速に舵を切るのは慎重に」ぐらいのニュアンスの話に政治的バイアスがかかって断定的に「大量検査はダメ」って話をする人が出てきたんじゃないかと思ってます。

あと、パラドックスの存在自体は常識でもこの修羅場でも現場でのPCR検査の特異度がここまで高くなるというのは想定外だったというのもあるんじゃないでしょうか。

マスクの効果についてもあくまで限定的な知見から推測するに、とか、インフルエンザでの研究だけど、とか留保した上で言う分には間違いではないけど、でも修羅場で選択を迫られてる状況ではどのみち留保したままじゃ選択できないので、留保するしないはあまり意味ないですよね。

しかし、だからといって黙ってたら黙ってたで、なんであの時言わなかったって責められるし、どうしようもない状況では何をしても何かが間違いになる、ってはあるかなぁ、と。。。