『オキナワより愛を込めて』
9/7(土)〜9/13(金) 12:40-
醜くも美しい人の一生、私は人間が好きだ。ー 石川真生
1971年11月10日、米軍基地を残したまま、日本復帰を取り決めた沖縄返還協定を巡り、沖縄の世論は過熱していた。ストライキを起こした労働者と、機動隊の衝突は、警察官一人が亡くなる事件に発展した。当時、10代だった石川は、この現場を間近で目撃した。「なんで沖縄にはこんなに基地が多くて、なんでこんなに色んな事件事故が多いんだろう」。同じ沖縄人同士の衝突がきっかけとなり、浮かんできた疑問が、石川を写真家の道に進ませた。
1975年、米兵を撮るために、石川は友人を頼り、コザ照屋の黒人向けのバーで働き始める。バーで働く女性たちや、黒人たちと共に時間を過ごしながら、日記をつけるように、石川は写真を撮り続けた。