@Kaitaku_101 リスポーンした
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@Kaitaku_101 分類忘れたけど防衛機制的に満たされない欲求を代わりにってやつはある
人を意のままにしたい的な欲求はないかな
辻川博士の奇怪な研究室は葉の落ちた欅けやきの大木にかこまれて、それらの木と高さを争うように、亭々ていていとして地上三十尺あまりにそびえている支柱の上に乗っていた。研究室は直径二間半、高さ一間半ばかりの円筒形で、丸天井をいただき、側面に一定の間隔でおなじ大きさの窓が並んでいた。一年あまり風雨にさらされているので、白亜の壁はところどころ禿げ落ちて鼠色になり、ぜんたいは一見不恰好な灯台か、ふるぼけた火見櫓ひのみやぐらとも見えた。私はそれを感慨ふかく見上げた。
一年前に物理化学の泰斗たいとである辻川博士がとつぜん大学教授の職をなげうって、まるで専門違いの蜘蛛の研究をはじめたときは、世間にかなり大きいセンセーションをまきおこしたが、さらに博士が東京郊外のこんな野なかに火見櫓のような研究室をつくって、地上三十尺の円筒形の建物のなかにこもったのをみたときには、博士は狂せりと嘆じた人もすくなくなかったほどで、私などもまったく博士の真意がくめなくて