マモコノのそれぞれの夢、やりたいことって、もしも2人が同じ時間軸を生きていたら両立出来ないものなんだ。

もしコノハちゃんが99年に残る等して同じ時間を生きていくことになった時、守くんの方には自分の夢を追うのか好きな人と一緒にいることを選ぶのかって人生の二択が発生してしまう。(夢を追うルートはそもそもコノハちゃんに出会ってないと発生もしないルートなので、最初からコノハちゃんと出会っていないから二択に悩まされずに夢だけ追えるルートなどというものは存在しない)
逆にコノハちゃんの方は夢を追うことと好きな人と一緒にいることの両立は出来るのだけど、寧ろ守くんが側にいることがコノハちゃんのやりたいことの一部になっている。
だから、守くんがコノハちゃんと一緒にゲーム作りを続けることを選べば守くん自身の夢は(おそらく)叶えられない。
だけど反対に守くんが自身の夢を追うことを選択すれば、その間コノハちゃんは少なくとも「守くんと一緒の」ゲーム作りは出来ない。守くんが夢を叶えて戻って来てくれる日を待つことになってしまう。

もし2人が同年代だった場合はそういう、互いの本当の夢と一緒にいることの両立の難しさに直面せざるをえない関係なんだ、本来だったら。
でも実際の2人には時間のズレがあるから、お互いの夢を綺麗に両立することが出来た。
守くんはコノハちゃん不在の時間を自身の夢を追い叶えるために使えたし、コノハちゃんは全然間を置かず連続的にずっと守くんと一緒にゲーム作りをすることが出来てる。(コノハちゃんの方に守くんを24年間待たせたという意識が少し発生するくらいだ)
単純に2人が一緒になれる結末というだけの話じゃなくて、大切な夢を持つ2人がそれぞれのやりたいことをどちらかを犠牲にすることなく2人とも綺麗に叶えることが出来た、そう思うと確かに同志の物語としてもトゥルーエンドって言えるものはこれしかないんだなと思った。

同年代の恋人にはなれなくても、同年代の恋人同士だったらきっと叶わなかったお互いが夢を叶えられる結末を手に入れられる関係なんだよな。
もしかしたらそれこそがお互いの運命の相手が同世代の相手ではなかった理由かもしれないよね。
守くんはコノハちゃんがいる限りはコノハちゃんを側で支えることを選んでしまいそうだし、コノハちゃんはコノハちゃんがすごいと思える熱量を持つ誰かに出会いたかったのだろうけれど、それだけの熱量を持つ人はその人自身のやりたいことがあってコノハちゃんと一緒に夢を追うことを選んでくれるとは限らないかもしれないものね。(最終的にコノハちゃんは自身の夢はもう叶えたからセカンドライフとしてコノハちゃんの隣を選んでくれた守くんという形でそれを手に入れてる)
どちらかの夢をどこかで切り捨てて一緒にいることを選ぶ恋人にはタイムリープ無しに出会えたかもしれないけれど、それぞれの夢を互いに後押しし合いながらどちらの夢も全く犠牲にせず両立して叶えられる同志はタイムリープ無しには出会うことが出来ないものだったのかも。